クレイステネスの改革 歴史用語解説の一覧 ホームへ戻る
【参照】 歴史の整理（第１部２ ギリシア＞アテネの民主政への移行）
＜＜クレイステネスの改革＞＞
クレイステネスの改革は次のようなかたちで行われた。
1. アッティカ全土を都市部・内陸部・海岸部の３つに分ける
2. その３部をそれぞれ10の地区に分ける
・都市部：１地区、２地区、３地区･･･
・内陸部：１地区、２地区、３地区･･･
・海岸部：１地区、２地区、３地区･･･
3. 各部の1地区ずつをくじ引きで結合して1部族とする
（例）
・第１部族：都市部２地区、内陸部７地区、海岸部４地区
・第２部族：都市部５地区、内陸部１地区、海岸部２地区
（以下、省略）
※ 10部族のすべてが都市部・内陸部・海岸部の地区 (トリッテュス) から成るため、市民間の利害が中和された。
4. １つの地区(トリッテュス)をいくつかの行政区（デーモス）により構成
5. 10の各部族が選出した50人の評議員が、五百人評議会を構成する
※ 評議員は各行政区（デーモス）からだいたい人口に比例して選出された（比例代表制）。
〔英文問題〕
To end regional divisions, Cleisthenes created over 140 townships (demes),
which replaced the phratries as the basis of citizenship. Ten tribes (phylai)
were created, and Attica divided into three regions: the city of Athens,
the coast, and the interior.
【地域的な区分を終わらせるため、クレイステネスは140あまりの行政区を創出した。その行政区は市民権の基礎としてのフラトリアに取って代わった。10部族が創られ、アッティカは、アテネ市、海岸部、内陸部の３地域に分けられた。】
Several demes comprised a “third” (trittys) and ten trittys formed a
region. Each tribe was made up of one trittys from each region, so had
members in all parts of Attica. A Council of 500, with 50 men chosen by
lot from each of the tribes, replaced the Solonian Council of 400.
【いくつかの行政区が１つの地区を構成し、10地区が１地域を構成した。どの部族も各地域からの１地区から成り立ち、アッティカのすべての部分における構成員をもっていた。各部族からくじで選ばれた50人よりなる500人評議会は、400人のソロンの評議会に取って代わった。】
The army was organized into ten tribal regiments. Some scholars believe
that an early form of ostracism, a milder form of banishment, ｛was｝introduced
under Cleisthenes.
【軍隊は10部族の連隊に組織された。ある学者は、追放のゆるやかなかたちであるオストラキスモスの初期形態がクレイステネスのもとで導入された、と信じている。】
（英文はPeter N. Stearns ”The Encyclopedia of World History”より）
Ｑ１ 上記文章で説明されている人物よりも後の出来事は次のうちどれか。
A) ペイシストラトスの僭主政
B) ソロンの改革
C) テミストクレスの軍隊指揮
D) ドラコンの法
Ｑ２ 上記の改革が行われた国にはなかったことがらは次のうちどれか。
A) アクロポリス B) リュクルゴス C) アゴラ D)
クレーロス
Ｑ３ ｛ ｝に当てはまる語句は次のうちどれか。
A) has B) had C) was D) were
Ｑ４ 上記の文章の内容と合致するものは次のうちどれか。
A) 10部族制が廃止された。
B) オストラシズムが廃止された。
C) アッティカは３部に分けられた。
D) 400人評議会が創設された。
☆★ 解答 ☆★
Ａ１ C) テミストクレスの軍隊指揮（前５世紀前半）
Ａ２ B) リュクルゴス（スパルタの伝説的な立法者）
Ａ３ C) was
４ C) アッティカは３部に分けられた。
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